前回の記事ではFIREの種類について書きました。働かないFIREと働くFIREがあることについて触れました。https://yokochinopet.com/%e3%81%9d%e3%82%82%e3%81%9d%e3%82%82fire%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%aa%e3%81%ab%ef%bc%9f/
つまり、FIREの種類によって、必要資産が変わってくるということになります。前回記事の表をよく見た方はお分かりだと思いますが、目安資産も書かれていました。では、なぜそのような金額になっていくのかについて書いていこうと思います。
一般的な話をすればFIREに必要な資産は
年間生活費×25
という数字です。ですが、FIRE後も働く選択肢を取れば、当然必要な資産は少なくなります。
1. 私の場合
私はコーストFIREの要素を取り入れたバリスタFIREを目指していますので、
NISA1,800万円を含めた総資産が用意できた時点でFIREという選択肢を取ることができます
ただ、私は退職してすぐに自転車に乗って日本一周、その後世界一周をしたいと考えています。ちなみに、その後の人生は気に入った街でマイペースにアルバイトをしながら柴犬と生活することです。
そのためには、老後資産だけを用意できてすぐ退職するわけにはいかないのです。よって、老後資金+α(日本一周・世界一周費用・その後数年の生活防衛資金)を用意しなければなりませんから、あと数年働くつもりでいます。
その+αはいくらなのかというと、希望的観測で
700万円〜1,000万円
くらい用意できたらいいなと思っています。私の現在の毎月の生活費は15万円程度ですが、FIRE後の生活費は月20万円・年間240万円と想定しています。値上がりしているのは、家賃とインフレです。月20万円だとしても、生活自体は資産を切り崩さず、バリスタFIREとして生計を立てるつもりでいます。
2. なぜ年間生活費の25倍と言われているのか?4%ルールとは?
これは4%ルールが元になっています。4%ルールとはアメリカの株式・債券市場の過去データを使った研究などを元に広く知られるようになった考え方です。トリニティスタディとも呼ばれています。簡単に言うと、
保有資産の4%を初年度に取り崩し、その後は基本的にインフレに合わせて取り崩し額を調整していくことで、過去の市場データ上、30年間資産が枯渇しなかったケースが多かったという考え方
のことです。それが、どうして年間生活費の25倍の数字と繋がってくるのでしょうか?
例えば、年間生活費が200万円だとします。その時に、資産が5,000万円あるとすると、その4%は200万円です。つまり、生活費の25倍の資産があれば、日常生活を資産で賄うことができる。これが、年間生活費の25倍という数字の根拠となっている理由です。
3. 4%ルールと労働収入でFIRE?
FIRE後も適度な労働を続けた場合、必要な資産はどうなるか?当然、労働収益があれば、FIREのための必要資産額も下がることは誰でもわかることだと思います。3,000万円と5,000万円に絞って算出してみました。(年間生活費は私の想定である月20万円・年240万円で計算しています)
| 資産額 | 4%で取り崩せる年間額 | 4%で取り崩せる月額 | 年間生活費 | 年間不足額 | 月間不足額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 3,000万円 | 120万円 | 10万円 | 240万円 | ▲120万円 | ▲10万円 |
| 5,000万円 | 200万円 | 約16.7万円 | 240万円 | ▲40万円 | 約▲3.3万円 |
これを見ると、FIREの難易度がグッと下がると思いませんか?毎月の生活不足額を稼ぐのであれば、副業に力を入れたり、週何回かのアルバイトでも構わないと思います。
ただ、注意してほしいのは、投資資産にはシーケンス・オブ・リターン・リスクが存在します。これは、資産の取り崩しを始める時期に市場が下落すると、その後の運用成績や資産寿命が大きく縮んでしまう危険性のことです。相場には波があります。急騰することもあれば急落することもありますので、投資資産とは別に、相場下落に耐えられるように別途現金・債券等を保有するなどの準備もするべきだと考えます。
4. 4%ルールなら40歳からFIREできるのか?
これまで4%ルールについて説明してきました。私はもうすぐ40歳になりますので、今回【40歳・総資産NISA満額1800万円とNISA枠含めた総資産3,000万円で平均利回り7%で定率4%取崩し、年間生活費240万円でFIREしたら生活していけるのか】という前提で考えていきます。シミュレーション結果です。
| 年齢 | 1,800万円スタート | 3,000万円スタート | 想定利回り | 4%定率取り崩し | 年間生活費 | 生活費の不足額 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 40歳 | 1,800万円 | 3,000万円 | 7% | 72万円 / 120万円 | 240万円 | ▲168万円 / ▲120万円 |
| 45歳 | 約2,087万円 | 約3,478万円 | 7% | 約83万円 / 約139万円 | 240万円 | ▲157万円 / ▲101万円 |
| 50歳 | 約2,419万円 | 約4,032万円 | 7% | 約97万円 / 約161万円 | 240万円 | ▲143万円 / ▲79万円 |
| 55歳 | 約2,804万円 | 約4,674万円 | 7% | 約112万円 / 約187万円 | 240万円 | ▲128万円 / ▲53万円 |
| 60歳 | 約3,251万円 | 約5,418万円 | 7% | 約130万円 / 約217万円 | 240万円 | ▲110万円 / ▲23万円 |
| 65歳 | 約3,769万円 | 約6,281万円 | 7% | 約151万円 / 約251万円 | 240万円 | ▲89万円 / +11万円 |
| 65歳以降(年金受給後) | 約3,769万円 | 約6,281万円 | — | — | 240万円 | 約▲54万円/年※ |
※65歳以降の年金を月15.5万円=年間約186万円と仮定すると、年間生活費240万円との差額は約54万円。
※資産額は「前年の資産×1.07-前年の資産×4%」として計算しているため、実質的に年3%ずつ資産が増える単純モデル。
※実際の市場では毎年の運用成績が変動するため、この通りになるとは限らない。
ご覧の通り、取り崩しながらでも資産が増える可能性があります。ただし、再三言っているように、相場は上下しますので、これはあくまでシミュレーションとして承知してください。
私は、過去相場の歴史等から5,000万円・1億円といった莫大な資産がなくても、自分が選ぶ生活スタイルによっては十分にFIREは可能であると考えています。口酸っぱく書いているように、自分の家計管理から始め、自分がFIREするために本当に必要な資産額について考えてみてはいかがでしょうか。

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